こんにちは、なつです。
収支均衡型セミリタイアをご存じですか?
ほかの呼び方では、コーストFIREとも言います。
収支均衡型セミリタイア・コーストFIREとは、
- 月の生活費を労働して稼ぐ(収入=支出)
- 資産は取り崩さない
ようなセミリタイアのことです。
「資産は取り崩さない」ところがサイドFIREやセミリタイアとは違うところです。
あなたも収支均衡型セミリタイアなら、今すぐフルタイムを辞められるかも!
収支均衡型セミリタイア(コーストFIRE)とは?
まず、収支均衡型セミリタイアについて詳しく説明します。
収支均衡型セミリタイアは、月の生活費を労働でまかない、資産を取り崩さずに暮らしていくセミリタイアです。
普通のセミリタイアは支出の半分を労働で賄い、もう半分を資産から取り崩したり配当金などで賄うというような暮らし方。
なのである程度の資産が必要になります。
ですが収支均衡型は「生活費は資産・貯金を頼らない」という部分がポイント。
なので、ある程度低資産でも実現可能です。
一般的なセミリタイア | 収支均衡型セミリタイア | |
---|---|---|
生活費 | 半分は労働収入、 もう半分は資産から得る | すべて労働収入で賄う |
資産 | 生活費として取り崩す or 配当をもらう | 取り崩さずに保有し続ける |
収支均衡型セミリタイアのメリット
メリットは3つあります。
- 資産が減っていくという不安が減少する
- 低資産でセミリタイアできる
- 資産運用をすれば効率よく増やせる
メリット1.資産が減っていくという不安が減少する
資産を取り崩して生活するFIREをしていると、「生活するだけで資産が減っていく」ということに不安を感じることがあるそうです。
有名な取り崩し方法に4%ルールがありますね。
4%ルールとは、運用している資産を取り崩すときには、4%ずつ取り崩していくことで資産が目減りせずに長期的に取り崩していけますよ、という考え方です。
※株価の成長率や物価の上昇を考慮していますが、アメリカのデータで計算されたルールのため日本では異なる可能性があります。
投資信託などの金融商品から取り崩す場合
例えば、
投資先の経済状況が悪く、含み損益がマイナス。
総資産がどんどん減っていく。
そして、そんな状態でも生活費のために取り崩さなければならない……
という状況で、不安なく資産を取り崩せるでしょうか。
いくら長期投資前提で、どこかで株価は回復するとわかっていても不安を感じることは想像できますね。
現金から取り崩す場合
現金を切り崩しながらセミリタイアしている人にも、現金の金額は変わらないにしても、資産が減っていくという部分では同じことが言えますね。
しかも、資産のメインが現金の場合は、インフレ・物価上昇のリスクもあります。
つまり収支均衡型セミリタイアの場合は、資産が減っていくことに対して
「株価は下がってるけど、放っておけばそのうち戻るでしょ」
「貯金は絶対に減らないから安心」
と楽観的に構えることができます。
メリット2.低資産でセミリタイアできる
収支均衡型セミリタイアは、資産を取り崩さないセミリタイアです。
なので、極論「資産ゼロでも収支均衡型セミリタイアはできる」ということになります。笑
ただ、さすがにそれだと老後資金などに不安がありますので、ほとんどの方は資産を用意すると思います。
現在の生活費から老後の生活費を試算し、例えば「60歳時点で3000万円用意できていればよい」と算出できたとします。
であれば30歳時点で年利4%が見込める投資信託などを1,000万円分保有しておくことで、複利のおかげで60歳になる頃には3,000万円を超えます。
このようにして老後の資金を用意でき、安心して比較的少ない資産でセミリタイアできるというわけです。
メリット3.資産運用をすれば効率よく増やせる
収支均衡型セミリタイアする方にオススメするのは「分配金なしのインデックス投資」です。
先ほど例に出した4%ルールは取り崩す前提で元本は減らさないようにする手法ですし、高配当株・高配当ETFは配当なしのファンドよりも複利が効きづらく投資効率が悪いです。
それと比較すると、分配金のない投資信託・ETFを運用し取り崩さないことで、複利の効果で利益を最大限に増やすことができます。
有名どころはオールカントリー、S&P500などでしょうか。
(ちなみに私はオルカン派です!)
収支均衡型セミリタイアのデメリット
デメリットは、やはり「必要な労働が多くなる」ことでしょう。
一般的なセミリタイアならば生活費の半分を資産を取り崩しもう半分を労働で賄いますが、収支均衡型の場合は生活費すべてを労働で賄うことになるためです。
なので
「生活費を減らして労働も減らす」
「もう少し働けそうなので、労働を増やしてゆとりを作る」
など、生活費と労働のバランスを自分に合うように調整する必要がありますね。
シミュレーションしてみる。
では実際どんな生活になるのでしょうか。
例えば、セミリタイアした30歳Aさん。
資産はインデックス投資で1000万円運用していて、現金は100万円あります。
そして生活費毎月12万円で生活しています。
1.生活費について
毎月の支出 | 額(円) |
---|---|
家賃 | 5万 |
食費 | 2万 |
通信費 | 1万 |
光熱費 | 1.5万 |
雑費 | 2.5万 |
合計 | 12万円 |
毎月12万円をパートなどの労働で賄います。
都道府県の最低賃金の平均が960円だそうなので、すべてパートで賄うとすると、
12万円 ÷ 960円 = 125時間
ですので、
1日8時間を毎月15日(週平均4日程度)働く
というような感じになります。
もちろん時給が高かったりそのほかの収入があれば、もう少し労働時間は少なくなりますね。
2.資産について
Aさんは1000万円を資産運用しています。
投資先がオルカンとすると、過去30年の平均リターンは約7%ですので、今後も同じく平均リターン7%になるとすると、30歳のAさんが60歳になるころにはなんと7,600万円になります。
そうなれば、資産と相談して早めにセミリタイアからリタイアに切り替えることができそうです。
控えめに4%だとしても30年あれば3,200万円になりますので、老後の資金はばっちりですね!
まとめ
以上、収支均衡型セミリタイアについて解説しました。
「セミリタイアに必要な資産を計算すると5000万円だった。でも貯まる前にフルタイムに耐えられなくなりそう……」と思っている方にはおすすめの方法です。
ぜひ、あなたの状況でシミュレーションしてみてくださいね!